どうしても、好き。

好きな漫画(主にBL)や小説(雑食)の萌えをひたすら語るブログです。今は日高ショーコ先生作品に絶賛中毒中。

花は咲くか 4巻5巻Hシーン比較2

◼︎心理的背景描写の対比

 

4巻の始まりでは、蓉一の父親問題が描かれてますね。


ここの、桜井さんのモノローグが、秀逸なんですよね。

“辛さ”なんて人それぞれだ

そんなもの当事者以外に分かるはずがないし

分かった気になるつもりもない


これが言えるのが桜井さんであり、そしてこの年齢設定がその説得力を増すところだよなーって思います。


ゆうても38歳。


絶対にもう、子どもではないけれど、社会ではまだまだ“若い人”であり、その分、考え方に柔軟性がある時期。


桜井さんは3巻で、


『俺にはお前が分かるよ』


って言ってますけど、あれは、蓉一の基本的な性格とか、人格のこと…素直で真面目で真っ直ぐで、絵を描くことも、この家も大好きで。


そんな蓉一が、そのまま、全力で、全身で桜井さんに恋してるって事。

 

そこを、分かるよって言えて、なおかつ、蓉一の“辛さ”に対して、分かった気になるつもりもないって言えるのが、桜井さん。

 

んで、ここが、BLのBLたる所以だと思っているわけです‼️

 

まずして、リアルの男の人はこんなに、感情面に対してあれこれ思わないし、そもそも気付かないしね❗️


ここを自覚的に感じとるのって、圧倒的に女性なんですよね(笑)


でも、男同士の心の機微なら、異性よりは、感じ取れるんじゃないかっていう所に、BLのファンタジーがあると思うわけですよ💕💕💕


だから、男女だと成り立たない❗️


花は咲くかでは、ベッドシーンの前後、5巻では最中にもこういう心理的な背景描写がありますが、これが私、


すっごい好きで💕💕💕


やっぱりHは、互いを“知る”事であって欲しいし、初Hならなおさら、相手をより深く“知る”きっかけであって欲しいし、肌を許すってことは、心を許すってことだと、思いたいわけです❤️❤️❤️

 

 

さてそんな、心理的背景描写。


4巻では、直前に蓉一の父親問題が、事後には、桜井さんの生い立ちが挿入されていて、ここから、蓉一の一番中心となってきた問題が暴露される、という流れですよね。


面白いのが、桜井さんは常識人なので、いざ身体の関係が始まって、蓉一は初めてだし、年齢的にも若いし、何より学生だし、不安なんだろうなって考えて、自分の生い立ちを話し始めるわけですが、蓉一は、桜井さんと身体の関係が始まった事に、おそらく、

 

一ミリも不安を抱いていないご様子

 

なんですよねwww

 

だってさ。

 

桜井さんに対しては、恥じらったりしてはいるけど、基本的に他の人の目とか、どうでもいいと思ってしまうのは、まだ蓉一は、対人というか、社会的な育ちが多分、

 

思春期を迎えていない

 

んだろうなって❣️


その上、何度も書いてるけど、愛されて育った子なので、愛情を受け取る事に躊躇いが無いんですよね。


桜井さんの愛情って、(逃げようとしたことも含めて)ぶっちゃけ10代の男の子が受け止めるには、めちゃくちゃ重いと思うんだけど、蓉一は、その重みをもらうに値する自分かどうか、とか、そういうところに迷いがない。


柏木さんも吉富さんも、蓉一に、父親の影を見続けてきた事に、すごく負い目を持っているけれど、もちろん、それは蓉一が、少年を卒業して、1人の男になっていくためには、何がしかの枷となってきた部分も大きかったんだろうけど、それでも、2人は蓉一にとって一番大事な、人としての最も基本的な部分を、ちゃんと満たしてくれてきたんだなって、こんなシーンで、思わされます。。


もちろん両親にも、ちゃんと愛されてただろうし。


うう、泣ける。

 

あとはやっぱり、なんだかんだ言いながらも、

 

 

桜井さんの愛情に対する全幅の信頼(笑)

 

 

最初に目にしたものにくっついてく、ひよこ並の信頼(笑)


その上、この時点でもう蓉一は、桜井さんに対する、自分自身の愛情も、疑ってない気がするんですよね。


あまりにも大きすぎる恋心を、持て余してる感じこそあれ、何か、外的要因に対して、自分の愛情が負けるとか、微塵も思っていないご様子(笑)

 

ついでに、5巻の巻末付録のショートを見ていると、蓉一はこの時点でもう、自分がゲイだっていう可能性に気づいているようだし、転勤問題で揉めたときに、

 

男だから!?

まだそこで悩んでる訳ですか?

それもう終わった話でしょ

 

って、男前に(笑)言い切ってるとこ見ると、桜井さんと両想いになって、付き合うってなった時にはもう、

 

 

性癖についての悩みも多分クリア済み(笑)

 

 

 

若さって怖いwww

うだうだ悩んでる大人と大違い(笑)

 


えっとつまり、何が言いたいかというと、おそらく、この時の桜井さんの心配は、ほぼ杞憂と言っていいと思われる(笑)

 

てゆーか、ぶっちゃけ的外れってゆーか🤣


にも関わらず、図らずも(作者的には計算通りw)、最後の山場となる、蓉一の中心的な問題が発覚するきっかけ台詞となって、ここからクライマックスに向かっていくわけで…。


この問題について、蓉一に口を割らせるための切っ掛けが、 “桜井さんのちょっとした見当違い”である事で、読者に微塵も予定調和感を感じさせないというこのもっていき方……

 

本っ当ーーーに!

天才ですよね!?

 

 


そんなこんなで、蓉一の両親問題が提起され、未解決のまま迎えた初夜。


ここの心理的背景描写がまたね!


互いから、快感をもらって昇り詰める最中に、互いへの想いが語られるモノローグですよ!


これが萌えずにいられましょうか!?

 

この初夜、大きく3パートに分けて見て行きたいんですが……


まずは、序盤から。


蓉一が、桜井さんに、普通に(?)前(を中心にあちこち)を愛撫されて(超絶可愛く、しかもあっという間にwww)イっちゃうまで🙈💕


ここで、蓉一の、桜井さんへの想いが溢れ出ちゃったと言わんばかりの、そのモノローグがさ?

 

…この、一回目の、イキかけというか、イクのを我慢する(早いからwww)瞬間に、つまり、一番キモチイイであろうその瞬間に、

 

“桜井さんが 好きだ”


って始まっちゃうんですよね!


しかも、その回想の桜井さん、つまり蓉一フィルターを通した桜井さんがまた、

 

やたらに男っぽくて、無駄に格好いい!!!

 

ときた。

 

いや、桜井さんは、もちろん元々格好いい!!


けどさ?


“俺にはお前が分かるよ”


って言った時の桜井さんの体勢って、こうじゃなかったじゃんね??


これ、完っ全に!!


蓉一による、脳内イメージでお送りされてるやつやん!?!?!?!?

 

それが、こうも“男”全開のカッコよさでこられちゃうとさ!?!?!?

 


………照れる💕(笑)

 

 

んで、お次の中盤は…蓉一にとっては、曖昧な知識すら無かったであろう、前立腺マッサージでイカされるパートですが


ここは、回想が、ないんですよね。


人生初の、完全に、未知の体験に、蓉一の表情が次々変わるのを、たっぷり!堪能させてくれて、尚且つ、桜井さんの、こういう時(一番本音というか、本性が出る時だよね❣️)の優しさとか💕懐の深さとか💕我慢強さとか💕包容力とか💕テクニックとか💕💕💕が!!!余すところなくガン見できる仕様になって、いやーもう本当に…これぞ、

 


眼福❤️

 

 

 

って、こういう事✨

 

 

んで、最後のパートはもちろん、いよいよの本番です❣️


蓉一の、羞恥と、それを遥かに上回る、欲情しきった表情との、アイコンタクト!!!


からのぉーーーー!!!

 

“俺はーーー何を迷っていたのかな”

 


ですよ!

 


この時の回想が、自覚より何ヶ月も前の、冬の日で、初見の時、さらっとその辺を読んでしまってた私は、萌えのパンドラボックスがひっくり返されたみたいに、初期のノーマークだったアレコレが急激に大量の萌えに変換されて襲ってきて、それはそれはもう……

 

 

ごちそうさまでございました!!!

 

 

んでもって、一つになった瞬間に、最後のモノローグ。

 

“誰にも興味を持てないなんて嘘だ”

 

が、始まる。


このモノローグの凄いところは。


この、瑞々しい植物が描かれてる事で、画面上のどこにも具体的には描かれてなくても、回想明けにいきなり、とんでもなく気持ちよく後ろでイカされたと分かる蓉一の、涙とよだれでぐしゃぐしゃの顔が出てきたときに、

 

あー、前のページの、あのやたらに瑞々しい植物は、つまり桜井さんのそうゆうアレだったのねーーーって、

 

読み手にちゃんと分らせてくれるところ。

 


同時に、これまで何度も、枯れた植物の描写があった事で、蓉一との恋全体を、象徴してるって事と、2重の意味を持たされる事で、さらなる深みのある表現になってるっていう…。

 

蓉一の方は、嬌声と、人生の産声が掛けられていて、桜井さんの方は、枯れかけの人生が息を吹き返す描写と、フィニッシュの暗喩が掛けられているっていうのは、対になってるわけだよね、きっとね。

 

はぁ〜〜〜〜〜〜〜❤️


なんだろうな。


なんていうんだろうな、こういうの。

 

……もうさ?

 

 

はぁ〜〜〜〜〜〜〜💕💕💕

 


…………………………すき。